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リトル・ガールのkyokoのレビュー・感想・評価

リトル・ガール(2020年製作の映画)
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わずか7歳の子が、自分の性に対して違和感を抱き葛藤し続けている。必死に堪えていた涙がみるみるうちに膨れ上がってもなお、母親が傷つくことを恐れてその胸のうちを容易には打ち明けない。そんな健気な姿を、どうして涙無しで見ることなどできよう。

フランスでトランスジェンダーが精神障害リストから外されたのは2010年だという。いまだ無知による無理解が根強く残っていることは学校の対応を見ても明らかで、この先も困難が彼女を待ち受けていることは想像に難くない。ホルモン治療にどう対峙していくかも含めて、家族にとって長い長い道のりだけど、サシャや、同じ苦しみを持つ人々に、明るい未来が待っていることを願わずにはいられない。そしてその未来を担う責任は誰もが背負うものだということも忘れてはならない。

哺乳瓶を使うシーン。あれをあえて入れているのはサシャの精神状態と母親の理解の深さを表すためなんだろうな。私なら焦ってなんとかやめさせようとしちゃうし、世の中の母親は大体そうだろうと思う。
このお母さんはやはりすごい。
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