監督は恐らく、闘う相手を間違えたんだと思う。東映や松竹で大規模に撮られて、対象が世間一般になったから不評になっただけだと思う。全然面白いじゃん!
設定があまりにも異世界なので新感覚だった。それに見合うCGが用意されていた。これだけで一見の価値を見出せた。玄人めに観てみれば、SUMIREや片山友希が良さげな役で出ているのにも気付ける。
三木聡愛好家としては、脚本に落とし込まれた三木聡節が気持ちいい。共感するふりして実際には理解できていない感覚。それを閣議のシーンに散りばめてしまったのが世間的な印象悪化の原因だったのかもな。
強いて言えば、締めはもっと延ばして良かった。そして、私情は絶対に要らなかった。
そもそも自分があまり映画に古くからの思い入れを持ち込まないから、無感情でこの映画を観終えられたのかもしれない。特撮映画のワクワク感ってこんなもんじゃないのかもしれないけど、計画と実行の時間的バランスも悪くないし、楽しいと思った。
ラスト15秒が監督の悪い冗談なのだとしたら、それは罪ではある。
監督、いつかは僕達の「希望」に帰還して欲しい。
追記:今回は久々にLIVE ZOUNDで観たのだが、こんなにうるさかったっけ。鑑賞後は頭痛に悩まされた。この後同じスクリーンでまた違う映画を観ようと友達と約束してたけど、無くなって逆に良かったのかもしれない。