miu

青くて痛くて脆いのmiuのレビュー・感想・評価

青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)
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間に合わせだっていいじゃないか、その時必要とされていたことは確かだ。
自分じゃなくても良かったんじゃないか、他の誰かでも。だなんて不毛な回想で。
もっとあの時サークルに参加していれば、もっと上手く人間関係を築けていれば。
自分の身勝手な卑屈さに苛まれなければ。
うまくできるパラレルワールドを想像しては虚しくなる。
ちゃんと傷つくことは怖いし、人を傷つけなければ傷つけたその人から傷つけられることもない。それでも誰も傷つけずに生きていくなんて無理。その無自覚さとどうしようもなさに絶望して、腹を括って生きていくしかない。
自分の存在は、誰かの心に傷をつけることで刻み込まれているのかもしれない。
大人になるにつれて、はぐらかすことが上手になるけれど、時にちゃんと傷つかないと自分がいなくなっちゃうかもね。
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