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街の灯のkarmapoliceのレビュー・感想・評価

街の灯(1931年製作の映画)
4.5
City Lights:チャールズ・チャップリン監督、脚本、製作、主演、音楽、ヴァージニア・チェリル、ハリー・マイヤーズ出演、1931年作品。トーキー映画反対論者であったチャールズ・チャップリンが作品の冒頭に「コメディ・ロマンス・イン・パントマイム」というタイトルを掲げて、基本的にサイレントだが伴奏音楽と音響が入ったサウンド版として製作した初めての作品。

何度観ても突き刺さるものがある映画。音楽付きではあるけどサイレントで、社会風刺やユーモアだけでなく、けっこう豊かに人の細かな感情まで、これほど詰め込まれた作品も無いのではなかろうか。その完成度の高さには驚かされる。

ラストシーンが深い余韻を残す。もう少し続きを観たい!そこで終わるか?気付かせるだけ?などと、色々考えてしまう。物語全体を考えると、富豪と貧民、強者と弱者、二極化された者同士理解し合う事のないすれ違いのようにも映るが・・・・。しかしそれならコインを受け取らず、その場を去るエンディングになりそうな気もしたり(笑)彼女は困惑でも笑顔でもなく複雑な表情、ただチャーリーのかなり含まれたような笑顔が映る。深い!また観たいと思う。
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