ShinMakita

⼭猫は眠らない8 暗殺者の終幕のShinMakitaのレビュー・感想・評価

1.2

中央アメリカの小国コスタベルデ。アメリカとの交易再開を記念した記者会見場で、立役者のディアス大臣がスピーチに立つ。その瞬間、彼の頭部がきれいに吹き飛んだ。長距離狙撃だ。2キロ離れた発砲現場にはスナイパーの毛髪が残されており、DNAから米海兵隊曹長ブランドン・ベケットの物と判明。CIAは休暇中のブランドンを直ちに拘束。極秘施設に護送しようとするが、護送車が何者かに襲撃され、ブランドンも命を狙われてしまう。

一方、国土安全保障省のローゼンバーグ捜査官(通称ゼロ)は、ディアス暗殺はブランドンの犯行ではないと考え、独自の捜査を開始していた。対米貿易再開に貢献したカリフォルニアの製薬会社に目をつけ、そのCEOに面会したゼロだが、彼は無関係とわかる。ディアス暗殺で貿易条約が白紙になると、彼の会社の株は大暴落するからだ。この株変動で得をするのは、製薬会社を買収する予定のカナダの企業「ファイカス」だ。ゼロはバンクーバーに飛び、ファイカスの内偵を始めるのだった。

そんな最中も、ブランドンは逃走を続けていた。謎の暗殺者とCIAの追っ手から逃れ、たどり着いたのは父が隠居する山小屋だった。いま頼れるのはただ1人、父トーマス・ベケット上級曹長だけなのだ…


「山猫は眠らない8 暗殺者の終幕」

以下、ネタバレ・ヴィデ・タチェ。


➖➖➖
すごーく暇なら、一作目から復習しておくのがオススメ。ストーリーは独立してるけど、ベケット親子の関係・空気感は、シリーズ見てないと掴みづらいです。



過去7作を制覇した者にとっては鑑賞義務がある8作目。しかし、シリーズを知らない人や一作目だけ観た、というような人は、観るのを躊躇するんじゃないかな。邦題にいきなり「8」とかあったら普通敬遠しますよね。よくこの邦題にしたよなソニー。俺なら「新・山猫は眠らない」とか「山猫は眠らないー新章ー」とかにするけどなぁ。

さて感想。一言で言うと、「やっちまったなぁ」って感じ。明らかにストーリーはハンターの「極大射程」を意識しちゃってます。暗殺狙撃犯の濡れ衣を着せられたブランドンが逃亡する話ですからね。小説世界ではボブ・リー・スワガーがまだ現役だから、同年輩のトーマス・ベケットがone shot.one killをやり遂げても不思議はないんだけど、演じるベレンジャーがもう…かなりヨボヨボなんだよね。ブランドンは相変わらず華がないし、ストーリーは穴だらけだし(内通者って誰だよ!)、正直出来はC級。秋元さんが結構頑張っていたけど、それだけではもの足りないんだよな。一応、狙撃シーンの見せ方の工夫…冒頭の暗殺やベケット家での三つ巴スプリットスクリーン演出などはフレッシュだったので許せるけども。

とにかく、早く最終回を作って山猫を眠らせてくれ!
…という気持ちに尽きる鑑賞でした。まさに午後ローサイズの映画ですので、テレビで見るのが正しいかと。
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