氷雨水葵

アオラレの氷雨水葵のレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
3.5
2023年83本目

ホラー映画より怖かった…

◆あらすじ
朝寝坊した美容師のレイチェルは、慌てて息子カイルを学校へ送り届けようと車を走らせる。

下道を走行中、青信号になっても発進しない前の車にイラつき、レイチェルはクラクションを鳴らし追い越していく。

しかし、これが恐怖のはじまりだった―――。

◆感想
最近、ヴァチクソこと『ヴァチカンのエクソシスト』を観まして。ラッセル・クロウの出演作品を漁ったところ「そういえば観てなかった」と思い当たり鑑賞。

いや~そこらへんのホラー&スリラー映画より全然怖かったよ💦邦題から想像していたより、さらに上をいくスリラーっぷりで「そこまでする?!」と思わずにはいられない。ジャンル的には、スピルバーグ監督作品『激突!』の系譜だろうけど、あれはドライバーの顔が見えずジワジワくる感じ。本作は顔が見えるうえに、車に乗って煽ってくるだけでなく、身内や友人に物理的に被害が出るからトンデモナイ。ラッセル・クロウの名演(怪演?)もあって、ずっと怖いから観ていてヒエエェェってなってました💦どんどん追い込まれていく脚本&上映時間90分なので、ストーリーはテンポよく進み退屈しなかったです。

てか、ラッセル・クロウ演じるトム・クーパー非情すぎない!?確かにクラクション鳴らしたのはレイチェルだし、マナーはなってなかったけど、いくら妻に裏切られて惨めだからって、そのストレスや責任を他人に押し付けちゃダメでしょ。押し付けるというか、もはや命奪ってるんだけど…。初対面の弁護士にさえあんな仕打ちして、ほんとに悪質。まぁ、トム自身、鬱憤を晴らせれば誰でもよかったスタンスだったから、クラクション鳴らしたレイチェルは不運だったとしか…にしても理不尽すぎることばかりで観てて辛かったし怖かったです。邦題的にもっと車で煽りちらかしてくるのかと思っていたので、15禁レベルのキルシーンがきたときは、正直ビビりました。とんだサイコキラーですね。本作の根底にあるのが社会的に地位が低いとか、心に余裕がないとかなので、そこらへんと煽り運転を組み合わせているのがよかったです。いい教訓になりますね。てか、スマホのロックかけとけ!

余裕をもって生きたいものですね。

P.S.
年内に免許取得を考えているのですが、こんなん観たら怖くて車乗れないわ。
氷雨水葵

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