このレビューはネタバレを含みます
これは映画の中の特殊な話じゃなく、ＳＮＳで軽はずみに個人情報を流出させたりひとを侮辱することは罪だと思ったほうがいい。
こういう世界の人たちも世帯を持つわけで。悪い奴が悪い奴に殺されても、仕方ないよね、というのが世間の声だし。でも負の連鎖が終わるなら、道を踏み外したひとにも真っ当に生きるチャンスを与えるべきだとは思ったかな。
「家族」を大切にすることはできなかったけど「家族」を大切にしたかった、だから翼に殺しはさせたくなかった。
ラスト、翼と彩の対峙に救われた。亡くなってしまったんだけど、このひとにも血を受け継ぐ存在が居たんだ、という安堵感というか、希望を見たような翼の笑顔。子どもの存在って眩しいです。
だからこそ細野も苦労したぶん、大きく絶望した矛先を山本に向けたのだろう。
綾野剛さんはじめキャストの熱演にグッときた。市原隼人さんもすごくよかったな。磯村くんは若いのに、作品を観る毎に違う顔を見せて惹き込ませる俳優よね。「きのう何食べた？」もいいよ。
