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ハンナ・ギャズビーのダグラスに捧ぐのnntmkazuyotaroのレビュー・感想・評価

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前作『ナネット』の後、けっこう叩かれたのかぁ。でも「負けないぞっ!」という訳でスタンダップスペシャル第二弾。イエーイ!

前回の教訓からか今回は最初から「テメェらもっかい全力でぶっ殺して、でも最後には死ぬほど笑わせてやる、混乱するけど覚悟しろ!」ってな具合の正々堂々とした開会宣言からはじまる。
そう言われちゃこっちも覚悟するしかない、まるでジェットコースターに乗る時の様なワクワクとドキドキ、期待と不安が押し寄せる。そんな緊張を宣言通りの笑いで吹き飛ばしてくれる。これは正真正銘のスタンダップコメディーだ。

まぁ、そんな前置きをしたのはきっと『ナネット』で何故か(不都合なことは受け入れられないし、新しいことは知りたくないバカなんでしょう)怒ってきた人たちの「コメディーの面をした説教なんて卑怯だ!」という反応(ヘイト)があったからでしょう。
そしてそれを朝食にしていたハンナ・ギャズビー、やっぱり最高にカッコいいしおもしろい。
(ネタ構成を前置きする、オチを先に言うみたいなスタンダップはそう珍しくはない。でもハンナの場合は意味が違う。ネタ構成を説明すること自体が『ナネット』にやいやい言うてきた人たちへの「今回は正々堂々、耳が痛いこと言いますよ~。」という嫌味でありジョークなのだ。)

ハンナも序盤で言ってたけど「『ナネット』の後に一体わたしに何を期待しているの?」のハードルを軽く飛び越えて、愉快痛快な新作スタンダップを完成させていてほんとマーヴェラス。
そして今作が前振りからオチまで、すべてメタ構成になっているのもスタンダップの王道でしょ?(メタの回収量すごいけど)それはユーモアやジョークへのリスペクトであり「これはスタンダップコメディーだぞ」ということだ。(皮肉とダジャレが多いのも👏)

と言うわけで内容もさることながら、話し方や間の取り方、ちょっとした仕草や表情までぴったしハマるから気持ちいい。テンポが良くてめちゃくちゃ見やすいのも彼女のすごいところだ。
なのでここではどのネタが良かったとか細かい話はしない。ぜひ、オープンザマインドで『Douglas』を見て、全て彼女の口から聞いて欲しい。
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