ニクガタナ

最高の人生の見つけ方のニクガタナのレビュー・感想・評価

最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)
3.6
病床で芽生えた老人男性同士の友情と人生の終い方を描く、ずるいけど良い終いのヒューマンドラマ。家族を捨て、自分勝手に生きてきた病院経営者を演じたジャック・ニコルソンの人でなしからの変貌ぶりと、家族のために自分を殺して必死に生きてきた自動車修理工を演じたモーガン・フリーマンの頑固な殻を破っていく最後の生き様が、円熟の芝居で繰り広げられ多幸感に満たされる。人生終える前にやりたいこと、やり残したことに関わる伏線、回収連なるよく練られた見事な脚本。二人の小粋な会話が心地よく、ロブ・ライナーの老獪な演出にまんまとやられる。金があるってのは良いもんだ。羨ましい。使い方がとにかく粋だが、無茶をしてみたかったとはいえ、自動車修理工は流石に憧れの車をわざとぶつけたりしないと思うなぁ。ここだけ違和感。手術前に死ぬほど笑って仲直りするシーンが良いわ。感動の押し売りにならないところがまた粋だ。冒頭と最後を繋ぐナレーションの当て方がずるい。最後の誰?と思ったら秘書?
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