ゆずきよ

アナザーラウンドのゆずきよのレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
4.0
都内の本社へ行く用事があったので、一番に思ったのが、普段中々観るタイミングが無い字幕映画をじっくり観れるという事。
電車での移動時間は1時間半。
乗り換えや構内での移動を考慮しても行き帰りで、ちょうど一本観れるな。
という事で、字幕でしか配信が無かったこちらを選択。

物語は、冴えない日常を送っていた高校教師が、同僚であり友人である4人の男達と、適度なアルコールを摂取する事で仕事の能率などを上げる実験を行うという内容。
先ずこの4人が、それぞれ割と幸せな生活を手にしています。
わかりやすく言うと、仕事場ではあまり良い結果を出せていないし家庭内も上手くいってないが、家族はいるし友達もいるし、それなりに良い家に住んでいる。
だけどやっぱり、日々の生活に充実感や張り合いは感じていない。
これは難しいよね。
全てを手にする事は出来ないし、全てを手にしたと思っても次が出てくる。
そこでアルコールに頼ってみようかなって形。
仕事中の飲酒は褒められたものでは無いけれど、酒は百薬の長というように、適度であれば効果は高い。
この4人も最初は何の問題もなく順風満帆。
ただ、この酒ってやつは厄介な効果もあって、依存性が高い。
回数や量が増える事で、そのループから抜け出せなくなる。
やがて、歯車は少しずつ狂い始め、一つの悲劇へと繋がる。
ラストシーンに関しては、良かったのか悪かったのか。
悩ましいラストです。

私はお酒を飲みません。というか弱いので飲めません。
20代の頃は、そりゃ無茶な飲み方をして失敗した事だってあるけれど、仕事勤めをしてからは飲まない事にしている。
そうしないと、自分の許容範囲を超えて飲まなきゃいけない場面も出てきてしまうので、最初から飲めませんって言っていた方が楽です。
数少ない気が置けない友人の前では、ロックグラス一杯の果実酒くらいは飲むけれど、元来それほど好きなわけじゃないので、本当の意味で嗜む程度。
この物語だって、始まりは友人との飲み会が楽しくて、そこで聞いた話を試してみたという事からだからね。
結局は、節度と常識の範囲内でとの事なのでしょう。
それにしても、マッツ・ミケルセンってこんなにセクシーで良い役者さんだったんだ。めちゃくちゃツボでした。
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