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人数の町のringoのネタバレレビュー・内容・結末

人数の町(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

借金取りに追われ居場所のない主人公が黄色いツナギの男に誘われたどり着いた奇妙な町。

うわーー、やばい。笑
のっけからヤバさ全開の状況なのに、何も考えずに受け入れる人たちが怖いけどリアル。
戸籍を取り上げられて、頭に機械を打ちつけられ、バイブルに書かれたルールにしばられて生きる。
選挙では誰のものかわからない投票権で投票し、食べ物ほしさに賞賛やタチの悪い口コミを書く。3%の副作用がある薬の治験で衣類を手に入れる。
これのどこが衣食住を保障されているのか。自分を削りながら縛られながら生きて、それを止める事も許されない。
なにもかも取り上げられている事に気がついてない。いや、気がつかないふりをしているのか。いやそもそも社会で生きる時点で自由なんてないのか…と、だんだん哲学的な思考が止まらなくなってくる。

いや、発狂するでしょ普通。笑

てか、イヤホンで見てたからあの謎の音楽爆音でかかって私も発狂しそうだった笑

これってかの有名な宗教がモチーフなのかな?こんな町がもしかしたら本当に存在するんだろうなと思ってしまう。



最後のオチはまあ読めた。スーツ中村倫也かっこよ!スーツだから、あの選挙権買ってる仕事についたのかと思った。笑
もう一捻りあったらなー!
でもあのチューター達も同じルートでチューターになったのかと思うと怖すぎる。
景色が綺麗に見えるのは自由だからなのか。チューターは自由なのか?いや絶対そんな事ない。逃げたり町の秘密暴露したらやばいでしょ。

あんまり評価高くないけど、私はめちゃくちゃ好みでした。所々設定に無理がある所はさておき。。

世にも奇妙な物語的な面白さ。

余白があるからついあの物語の続きを想像してしまう。
怖すぎる。
ringo

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