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ハミルトンのarchのレビュー・感想・評価

ハミルトン(2020年製作の映画)
4.5
アメリカ建国の父たちの物語を多様な人種構成で再構築し、アメリカという国が移民国家であること、移民にとってのアメリカ史を語ることの意義を感じさせる作品だった。

楽曲は主にヒップホップを中心としており、今のアメリカのニーズに合わせたものになっていて、それはわずか300年ほどのアメリカ史の始まりと現在を結びつけようとする作品としては必然の選曲だといえる。
とにかくその楽曲がかっこよく、以外にもコメディテイストも欠かさないのも良かった。
1人の才能ある男の栄華と失墜の物語であり、その人生を見事に歌い上げていて、最後の「誰が彼の物語を語るのか」というメッセージに心打たれるものがあった。
自分以前から、死後どう語られるのかという命題、物語として"生きる"という話に弱く、最後の演出は涙腺に来た。

とにかく圧巻でアメリカという国を"希望"にみちた視点で見事に体現した作品だといえる。
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