ルイまる子

エノーラ・ホームズの事件簿のルイまる子のレビュー・感想・評価

3.5
かわいい天才少女が繰り広げる人探しと謎解き物語だ。生死を分ける目に度々遭っても子供時代に培ったあらゆる知恵と鍛錬により乗り切る。現代のモンスターマザーとその下で育った塾やらお稽古ばかりで母子密着型だった優秀な娘をジャスティファイする作品か?しかし才能溢れる母と娘ならば、学校教育なんか邪魔なだけで、いやいや、こういうスペシャルな娘に育てる方がいいに決まっている。従来からある教育でなく、独自にスペシャルに子供を育てる。母にその力があるなら絶対その方がいい。ところでyour time is overと社会を牛耳ってきた年寄に言うセリフは世界中どこも、老害に支配される迷惑な現代に通じるね。通りすがりにロンドの街に居る物売りや豪邸の庭師に、身を隠すため彼らの着ているものを5ポンドでどう?というセリフが多かったが、私のリサーチによると当時1860年頃のイギリス熟練工の月給が40シリング位で、1ポンド=20シリングとは現代の貨幣価値で5万円くらいだから5ポンドとは25-30万円位でしょうかね。彼ら下層階級でしかも若い労働者だったから月に5万円ももらってなかっただろうから、5-6ヶ月分のお給料に値し、この辺りのエノラが地主階級かなにかで貴族ではなくても中産階級に居る感じだから、19世紀の貧しい彼らにそうやってお金をあげる姿を見て嬉しくなりました。
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