不眠でいったのでかなり寝たけど
めっちゃ奇妙で面白かった。
『現実』へ着陸します。
『良識さん』『社会問題さん』『正確な統計さん』の3人組が面白い。マクベスの3魔女が下地なんかな。やりたい放題の主人公と対比になるいいキャラしてる。
主演のタベアブルーメンシャインが美しい。ほぼ無口を貫き通すがたまに綱渡りやカースタントの時なんかは真面目な顔のままぴょんぴょんおどけてたりして可愛い。
彼女がカート押しのおばさんと友人になって酒場で飲み踊りしてるだけの映画なのだが、なんか愛おしい。
こういう映画をみると、本当に自分の知ってる映画の幅ってまだまだ狭いもんなんだな〜世界は広い!という気分にさせられる。家で何度もだらりと見返したくなるヤツだったから円盤出て欲しい…
ジャケ写の場面や見たかったシーンは見逃したのでまたいつかちゃんとした体調の時に見に行きたい。
絵が全編あまりにも美しい。絵画かよ。
色彩設計がすごいんだと思うな。
退廃的な滅びへの祭りのような雰囲気を漂わせながらもどこか楽天的でたのしげなムードがしてるのが素敵でずっと見てたいなと思えるものだった。
乾いたドラムが鳴り響き、主人公が甲板の螺旋階段からベルリーン🎵って歌うところのこれが何を意味してるのか理解不能でも感じるepoch感はなんなんだろう。
自由!って感じがした。
そういや三人衆(常識、社会、統計)に対して突然主人公の分身のようなやつがいかに飲み物を売るかマーケティングの立て方を説くシーンがあるんだけど、そこで仮に持ち出される飲料の名前が『X』で何か予言的だった。
広告では人々が望んでて手に入れられないものがそこにあるかのように描くのです。幸福、満足、愛情とか、そんなのを満たしてもらえるというイメージを与え続けるとやがてパッケージの写真を見ただけでそれがほしくなる、とか言うこわい話。全く喋ってなかった女がとうとうと話して三人衆は社長に接するように聞き耳を立ててるのが不思議。この映画は全て不思議だけど。
起きたら映画が終わっててラストショットすら見逃したのがすごい悲しかった。
てか周りにいた人たちいびきかいてたらごめんなさい…