ぬまつ

私というパズルのぬまつのレビュー・感想・評価

私というパズル(2020年製作の映画)
4.0
この話は、過去の話なんでしょうかね。

冒頭の長回しが一番の見どころ。そういやなんかずっと撮り続けてる気がするなぁーと思ってたらなんだ最後まで撮り続けたな。
この長回しがこのあと中盤以降のストーリーに説得力を持たせます。
長回し終了後のタイトルクレジットがいいですね。

その長回しで出産の一部始終を演じたヴァネッサ・カービーの力演が見事。
作品評価が伸びていないから厳しいかもしれないけどアカデミー主演女優賞ノミネートあるかもしれない。

同じく助演女優賞に期待がかかるのが彼女の母親を演じたエレン・バースティン。
長回しで涙ながらの説得をしたあのシーンが全てでしたね。
しかし、結構衝撃的でズシンと重たいことを打ち明けたのに、なんかスルーされちゃったしストーリー上も特に必要ない無駄な告白だったように感じてしまったのがちょっと寂しかった。

個人的に好きだったシーンは、被告の弁護人の反対尋問。
あれ産まれてきた赤ちゃんが指は10本あったかとか髪の毛の色はとか抱いたときの気持ちはとかいろいろうるさくて最初はめちゃくちゃ腹が立ったんだけど、結果的にあの問い詰めが、産まれた子供を思い出そうとする、そして赦しを告げようとするキッカケになったから、ああいう本人にとって一番しんどいことをドストレートに問い詰めてくれた弁護人が、陰のヒーローだったなと、しみじみ思うのでした。


Potential:⚪︎主演女優賞(ヴァネッサ・カービー)、⚪︎助演女優賞(エレン・バースティン)、オープニング賞、撮影賞、⚪︎切な賞、衝撃賞(6部門、⚪︎3)
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