棋士の本能
「勝ちたい」ひとつの気持ちで何年も、何十年もひとつのことを続けるってもはや才能なんだろうな。負けたって、弱くたって、努力して続けることはなかなかできやしない。
コンピューター相手にしてもきちんと「よろしくお願いします」と頭を下げる。小さい頃から慣れ親しんだこの盤に対して、機械だろうがなんだろうが関係ないんだろうな。だって、それを作った人もまたひとりの棋士なんだから。
将棋のことは何一つ分からないけど、負けたことを認めて相手に口に出さなければならないのは、やっぱり悔しすぎる。絶対二度と言いたくないとすら思えてしまうのも分かる気がする。あれだけ悔しいと思っていた人が「投了します」のあとに見せた顔は果たしてどんな感情だったんだろうか。彼の人生で初めて凄まじく潔かったけど。
わたしも落合モトキさんに「不合理」って呼ばれたい。相変わらず最高。若葉竜也さんの演技にハズレなし。今回も楽しませてもらった。そして寛一郎さんは観る作品が増えていくごとに抜群の演技をするなぁ。もうわたしはすっかり虜になりつつある。
本能と本能のぶつかり合いのラスト、とっても良かったです。ちょっと将棋の試合見たくなってくるな〜〜