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ザ・フラッシュのAyaxのレビュー・感想・評価

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
3.9
DCでザック・スナイダーが関わった3作は、リアル=深刻と履き違えてるような印象があったんだけど、今回の「ザ・フラッシュ」は、美術や衣装の実在感はある程度保ちつつ、ギャグ多めでカラッと明るい雰囲気+親子愛でほろりと泣かせる場面もありで、やればできんじゃん!!と思った。アクションはもちろん、スーパーヒーローであるゆえの孤独や悲しみも描かれていて、みんなが好きな要素がいい塩梅で盛り込まれてた気がする。
フラッシュが初めてしっかり登場した「ジャスティス・リーグ」で、ちょっとギャグ担当みたいな雰囲気だったので、その延長線でもっと面白くした感じ。数もめちゃくちゃ多いし、冴えてた。今までアメコミ映画でギャグと言うと、ジェームズ・ガンかタイカ・ワイティティの印象が強かったけど、その二人とまた違う質の笑いなのも新鮮で良かった。前述の二人はちょっと不謹慎なギャグで、「ザ・フラッシュ」は馬鹿馬鹿しいけど誰も傷つけないギャグで好印象。
冒頭の病院での赤ちゃん救出のシーンから見どころ満載。彼にどんな能力があって、ジャスティス・リーグの中でどういう立ち位置なのか、あのシーンだけでわかる。
予告でマイケル・キートンが出るのは知ってたけど、こんなにがっつり出て活躍するとは思ってなかった。今作の前評判が異常に高かった理由の一つに、ティム・バートン版バットマン世代の人にぶっ刺さってるというのがあると思われる(おじおば接待要素)。
ゾッド将軍の腕のタッチパネルみたいなのがかっこよかった。
大問題児、エズラ・ミラー演じるフラッシュも大変魅力的だったので可能であれば続けてほしい(ハワイで問題起こして逮捕)。二人のバリーを見事に演じ分けてたと思う。
CGが低品質で評価が低い人がいると聞いたけど、「ジャスティス・リーグ」のCGより全然良かったと思う。
期待値上がりきってる状態で観て普通に面白かったという感じ。最近のDCの映画の中では一番良いと思う。MCUも含めて最近のアメコミ映画という括りにしても余裕で上の方に入ってくる。監督は「IT」の人で、脚本は「バンブルビー」の人。「バンブルビー」案外良かった記憶がある(過去の自分の感想を読むとめちゃ褒めてる)。ワイスピの次回作の脚本も担当してるらしい。
実はこのすぐ後に「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」を観てしまったもんで、「ザ・フラッシュ」の記憶はかなり吹き飛んでしまった。がんばって思い出して書いたけど。

〈以下、ネタバレあり〉
ワンダーウーマンは出ると聞いてなかったのでうれしかった!ワンダーウーマンのテーマってハンス・ジマーなんだ。知らなかった。ジョン・ウィリアムズのスーパーマンのテーマも使われてて、既存曲流用とはいえ豪華だなあ。
クライマックスでニコラス・ケイジ(CGだと思う)が出てきて、これが噂の!って思った。
ジョージ・クルーニーがバットマンやってたのも知らなかった。
ミッドクレジットでモモアマンも泥酔して登場。
今までのDCユニバースはなかったことにして、仕切り直しになるようだけど、フラッシュはなんだかんだで良かったのでどうなるんだろう。エズラ・ミラーは素行が悪すぎて、あれ直してくれないと起用しづらいよね。ワーナーの支援のもとメンタルヘルスの治療中らしい。ガル・ガドットも残ってほしいなー。
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