子供の頃の世界ってめちゃくちゃ狭く感じて、早く大人になって都会に出たいと常々思っていました。隣町に行くのだって大冒険。特に夏休みなんてのは世界一楽しみだったなあ。
本作は、そんな少年時代の思い出が鮮明によみがえる様な王道ジュブナイルムービーでした。
異人種間でのお互いの一方的な偏見による確執、家庭環境の違いなど、様々なテーマが詰まっており、時にはすれ違いながらも、その純真さで乗り越えていく。
エンリコ・カザーロ監督の前作『月と少年』においても、思いもよらない子供の成長と逞しさ、そして自分らしく生きる事を描いていました。
『となりのトトロ』に感銘を受け、この世界を目指した監督らしいテーマであると思います。
前作以上に、ジブリオマージュがたっぷりです。エンドロールなんてもろに『となりのトトロ』でした笑
また本作の舞台も出身地イタリアという事もあって、実に生き生きと美しく、そしてどこか懐かしい雰囲気が最高です。
そして、日本語吹替え版オリジナルで流れる名曲『少年時代』のカバーがこれまた最高にピッタリ。オリジナル主題歌がこうも作品の良さを引き出すとは思いもよりませんでした。
夏休みの映画館で見れなかったのが悔やまれますが、この夏家族で一緒におうちで！
最高の夏休み映画だと思います！
