#東京国際映画祭 5本目
些細な発言からシリア難民になってしまった男が 、自由を求めて芸術家に売ったのは、自身の背中だった。
どこにでも行ける自由を求めたはずなのに、生きたアートとして展示され、白人の間で売買される主人公。
彼は人なのか芸術なのか。
シリア難民という社会的な問題をもシニカルに描く傑作。
冒頭の無機質な雰囲気にゾクゾクしつつ、アーティスティックで、どこか倒錯したストーリーからの、現代アートと人種への皮肉。これはすごい。
結末の予想も全くできないまま、後半の展開に鳥肌が止まらなかった。
カメラワークや鏡・ガラスの使い方も芸術味があっておもしろかったです。
ピグマリオンの話もよかった。
#TIFFJP