2021年。ポンポさんはプロデューサーで、アニメ的万能感を持つ短軀の美少女。映画作りを思い詰める青年監督、業界に入り居場所を作っていく新人女優、キャリアとスキルのあるベテラン男優、これ「バビロン」だが、原作者も監督もチャゼル「セッション」を好きな作品と言ってて面白い。創作モノは大体、書いたり描いたり作ったりするシーンが見せ場だが、編集で切っていくアクションが絵的にも話的にも重心にあって独特で良い。輪郭に光るラインも他に見ない効果。劇中作「MEISTER」はこちらの脳内補完が少し必要で、実在したら観るかと言われれば観ないと思う。応援する人たちもしっかり描く、だからこそ製作委員会方式の本作、出資企業名もエンドクレジットに載せれば良かったのに。
