おそらく学生時代以来？、の名画座訪問。
昔と変わらぬ古き良き雰囲気の中で２本の映画を楽しんできた。
1990年、ソ連からイスラエルへ脱出した老夫婦。これまでは映画の吹き替えなど、ともに声を使う仕事をしていたため、新たな新天地でも声を活かした職を探す2人。結果、夫は引き続き映画吹き替えの仕事を、妻はなんと大人のテレフォンサービスの職につく。最初は戸惑いながらも声色を使い分け、顧客をつかんでいく妻。新しい環境になかなか馴染めない夫と、新しい挑戦を楽しみ、新たな出会いに繋がりそうな出来事に心をときめかせてしまう妻。
そんな新天地での2人がすれ違う様が描かれるのだが、実はすれ違っていたのはそれ以前から、という老夫婦ならではのテーマが潜んでいるのがいい。
「あなたは自分の感情を優先する」この一言は重いな、個人的にも思い当たる節がありまくり、非常に刺さりました(笑)
これまで映画にはいわば裏方で関わってきた２人が、好きな作品に惹かれ、また観客の前で大事なやりとりを交わすのがまたよい。
イスラエル映画、はあまり記憶になかったので初めてかも？
でも映画や映画好きに対しての思いがつまった素敵な作品でした。
