果たしてこれは"ご当地映画"なのだろうか...？
ご当地を貶しまくる主人公、シネスコを上手く使った演出、そしてラストカットのシュールさ、更にこれだけ楽しませておいてサントラの発売予定がないという現実も含め全てが完璧なカルト映画。92分で楽しめる量じゃない。
挑戦的なのが裏目に出た部分もあるが、王道のミュージカルとしての幸福感に溢れていて、誰にもウケている。
逆にまともな映画を作ろうと思っていたら、あんな傑作は産まれない。
というか終盤ずっと気になっていたのは、香芝のストーカーさである。
正統派の真面目系でありながら、意味不明な行動を繰り返して情緒不安定になり、挙げ句の涯てに観客さえも困惑させる。
掬いもしなければこちらは救われもしない。だがこれは「踊る阿呆に観る阿呆」という事なんだろう、か。
追記:「海辺の映画館 キネマの玉手箱」のインターミッション演出があるからか、全体的に大林宣彦チックなものを感じる。（これで気になった方は是非〜）
