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セブンのtanayukiのネタバレレビュー・内容・結末

セブン(1995年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

カトリックの「七つの大罪」を犯した人間に贖罪を迫るような猟奇的な連続殺陣事件に挑む老刑事ウィリアム・サマセットと新米刑事デヴィッド・ミルズ。ダンテ「神曲」やミルトン「失楽園」、チョーサー「カンタベリー物語」など七つの大罪に関連した本を図書館で借りた人物のリストから、たまたまジョン・ドウに行き当たってしまったばっかりに、犯行計画にズレが生じ、自ら事件に巻き込まれてしまう。

暴食(GLUTTONY)、強欲(GREED)、怠惰(SLOTH)、肉欲(LUST)、高慢(PRIDE)ときて残るは嫉妬(ENVY)と憤怒(WRATH)。嫉妬の罪で殺されるのはジョンで、憤怒の罪を着せられるのはデヴィッド。では、デヴィッドの妻トレイシーはなんの罪で殺されたのか。あれだけ緻密な計画を立ててきたジョンが、ただの巻き添えで人を殺すのか? 少し疑問が残るが、救いようのなさは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を思わせる。

名無しの権兵衛、ジョン・ドウを演じたケヴィン・スペイシーが不気味すぎて言葉を失う。まるでハンニバル・レクターに匹敵するほどの存在感ではないか。「ユージュアルサスペクツ」のカイザー・ソゼといい、このころのケヴィン・スペイシーはまったく手がつけられない。

△2021/10/15 Apple TVで2回目鑑賞。スコア4.5
△2016/09/25 iTunes登録。スコア4.2
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