村上春樹の短編(タイトル同じ)を3時間に膨らませた、コミュニケーションの難しさと、自己と向き合うことを描いた長編文芸作品。
原作未読だったのですが、原作よりむしろチェーホフの『ワーニャ伯父さん』を読んでおきたかったかも。
起承転結の起に1時間くらい使ってたし、淡々としてて山もほんのりとしかないのに飽きずに観れるのは脚本か、役者の力か、それを引き出した演出なのか……。
気になる方は劇場でひとり・もしくはお連れ合いの方(付き合いたてのカップルは微妙)と昼間に見るのがおすすめです。
あとこれはすごく大切なことなんですが、静かなシーンが多いのでお腹の音には注意!空腹厳禁(私の話)
↓以下、ネタバレ含む感想のメモ。
カンヌ、全米批評家賞に続きゴールデングローブでも受賞したとか。おめでとうございますだけど感想書きづらぁ。
・役者に棒読みで最初本読みをさせるのは濱口監督自身の演出法と聞いたことがあるのですが、その辺の話を咀嚼しながら役者さんの演技見るの面白かった。岡田将生の長台詞なんて聞き入ってしまったけど、これが脚本力・演出力ってやつなのだろうか……
・ワーニャ伯父さんの舞台シーンがすごく良かった!ソーニャ役の役者さん、声を出さないのにグッとくる。これが演出力ってやつなのか?!
・煙草はなんかの比喩とかなんすかね?そこはわからなかった。
・やっぱりきちんと言葉にしないと伝わらないし、言葉にしたって全部は伝わらないし、きちんと傷ついてくるべきだったよな私…若い時よりさらに傷つくのも傷つけるのも怖いけど、逃げない努力をしてみようと思いました。
・車かわいい♡