【往年のハルキムラカミ、文学の映像は成功したのだろうか】
まさかのアカデミー賞ということで、早速アマプラで見ました。村上春樹は好きなのだが、映像化むずいよのーと思っており、過去のノルウェイの森がギリギリみたいな感じでした。
今作は妻を失った演出家、家福がドライバーのみさきと関わりながら前を向くお話。
その過程は極めて文学調で過去の衝動的なセックスと死に比べると、だいぶ物悲しい印象。
日本らしい演出と演技のシーンがとても多いのでその辺は海外俳優にも受けた気がする。
テーマもしての根幹は「辛くても前を明日を生きていくしかない」ということ。タイミング的にウクライナ戦争を案じた結果なのかなと思った。
演技はとにかく素晴らしく、西島俊介と岡田将生以外はほとんど無名、この辺りの先入観がない中でとりわけ三浦透子の淡々とした口調と表情は素晴らしい。
ただ、3時間も見せる必要あったんかなー、長尺映画だと「愛のむき出し」が好きなのだが抑揚がない分、正直ちょっとダレる。
世界のハルキムラカミだから評価された気はするな。