Kyle

エスター ファースト・キルのKyleのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

エスターの続編!超楽しみにしてたし、ワンチャン映画館で観るのもアリやなとか思ってたけど、全然観る余裕無かったし、やっぱりキルシーンが直視出来ないからMacBookの画面で充分だわ、となった休日の朝。でもやっぱりエスターは良い、と再認識した。

前作の前日譚ってところに期待度高まってたけど、まさか共謀しかけてキャットファイトっぽくなるとは。そういう意外性は求めて無かったけど、前作では描かれることのなかった"普通の女性"としてのエスターを観れたのは面白かった。
前作でも感じた、一人の "女性" として見てもらえないことへの満たされなさや、それでもそれに縋るしかない、というエスターの狂気の根源にある苦しみがより深掘りされていたと思うし、痛々しくもあった(とはいえ殺人までしてしまうのは頂けない)。
とくに、殺し殺されかけてる最中に外れたマウスピースをすぐ付け直すシーンは、「ありのままでは愛されない自分」という、自己愛とコンプレックスとの間で彷徨いながら生きてきたエスターを象徴しているように感じて、少しゾッとした。

エスター役を引き続き前作と同じイザベル・ファーマンが演じていることに驚き。10歳の役柄を23歳で演じるなんて、魔法だ。ライティングや遠近法とか、アナログな技法を駆使して撮影されたのも興味深い。その上であの違和感のなさ、魔法過ぎる。そしてやっぱ照明は大事だな〜、っと改めて。主演の彼女がノリノリで楽しんでエスターを演じているところがとても可愛くお茶目で面白いし、「彼女がエスターで良かった!」と心から思えるキャスティング。前日譚を描かれた事によって、エスターのことをもっと知りたくなったし、もっと幼い頃のエスターを観たくなった。
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