今回初見。デヴィッド・リンチが『ツインピークス』で被害者である高校生の名前にローラと付けた位、意識された作品であるが、それ程の魅力を持ったフィルムノワールものであったね。
雑誌でコラムを書く影響力があり著名なコラムニストであるライデッカーが可愛がっていた美女ローラ・ハントが散弾銃で顔面を撃たれ死亡した事について言及していく事で進むストーリー展開が見事。
そして中盤からのストーリー展開の転調により更に面白さが加速されていく。
ファムファタールに翻弄されて犯罪に手を染めるフィルムノワールは当時のある意味テンプレートであったと思うが、本作はその転調とサスペンス要素を加味した脚本もファインプレーだと思ったね。
ローラ・ハント役のジーン・ティアニーの美しさと性悪なのか判断付かない佇まいもグッド。
プレイボーイの婚約者を演じているのがヴィンセント・プライスと気が付かなかった。驚き。