ブレット・トレインのmocmoのネタバレレビュー・内容・結末

　もっと真面目なアクションかと思って見始めたので、こんなにコメディ要素が強いと思わず前半は気持ちを切り替えるのに時間がかかってしまったが、後半の怒濤の伏線回収が実に見事で結果的に見てよかったと思えた。見終えてから原作が伊坂幸太郎と知り、この伏線回収ぶりに納得。
　ミカンとレモンの兄弟のことはどうしても好きになってしまう。レモンが死んでしまったのは残念だけれど、ミカンが生き延びてよかった。ホーネットが顔出し即退場だったので、もしやこれは一人を除いて全員死ぬのかと覚悟したが、意外に数名生き残る。でもウォーターボトルの最期は涙なしなしには見られなかった……(笑)
　最初は白い死神が息子を大事に思っていて、長老は息子につらく当たっているように見えるが、その実死神は息子を疎ましく思い、長老がいかに息子を大事にしてきたか分かる構成も好き。
　ナンチャッテ日本描写は御愛嬌。日本人役だけど日本人でなさそうな人も少なくなく、しかしそんな中でも真田広之演じる長老の存在感がずっしりくる。刀のアクションシーンはやっぱりスタッフも格好良い真田広之を撮りたいんだなと思えてニヤニヤしてしまう。