一見パッケージは社会派サスペンスっぽいが、実際は甲骨無形なコメディドラマである。愛国パロディというか、シリアスっぽい部分も確かにあるが、ガチさを求めるとずっこける。
「サニー」で散々聞いたナミの「くるくる」が本作でもフューチャーされており、当時の雰囲気を醸すとともに、コミカルさを上手いこと演出している。
最初の糞まみれから食べ物のシーンに移行した時点で少し察したが、期待した内容ではなかったものの、韓国人気分を味わえる作品だと思う。
もろに韓国国内向けの内容なので、韓国人の感性や文化を知るには、いい教材になり得る。
「7番房の奇跡」の監督らしい、緩急のバランスともいえるが、設定の相性というか、7番房の奇跡がたまたま大当たりしてしまったというか、二番煎じというか、本作ではうまくハマらなかった感じがする。