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TOVE/トーベのYukikoのレビュー・感想・評価

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)
3.9
2022年4月16日
『TOVE/トーベ』  2020年フィンランド・スウェーデン制作
監督、ザイダ・バリルート。

1914年、フィンランドのヘルシンキで生まれたトーベ・
ヤンソン。父は彫刻家。
1944年、戦時下、トーベ・ヤンソンは自分を慰めるように
「ムーミントロール」の物語を描き始める。
戦後、廃墟となった部屋を借り、その部屋をアトリエとして、
絵画を描く。
若い芸術家たちとの交流、その中で、舞台演出家で既婚の
ヴィヴィカ・バンドラ―と出会い、恋をする。


アニメの「ムーミン」の作者、トーベ・ヤンソンさんの
若い頃を描いた映画。

政治哲学者のアトス・ヴィルタネンとの出会い。
その方が、ムーミンのキャラクターのスナフキンだったとは!

ムーミンの物語の中でトフスランとビフスランという、
いつも二人で一緒という設定の二人組がいるが、それは
トーベとヴィヴィカ・バンドラ―の頭文字をとっての
キャラクターだという。ToとVi。

ストーリーは、トーベの自由恋愛が中心で、ヴィヴィカ、
アトス・ヴィルタネン、そしてトゥリッキと変遷していく。

だが、フィンランドでは1894年に同性愛は精神疾患として
指定され、犯罪とされていたという。懲役2年の実刑。
その後、1971年に非犯罪化となり、1981年には疾病リスト
から削除された。
そして、2017年には同性婚が合法化された。
(この項、映画『TOVE/トーベ』のHPから抜粋)

映画では、まだ世間では犯罪扱いされていた時代。
ヴィヴィカやトゥリッキとの恋愛は隠れて、忍んでの
愛だったのだろう。


できれば、トーベ・ヤンソンさんが、「ムーミン」を
描くことのインスピレーション、そしてキャラクターを
設定していくさまを、知りたかったかな。

Wikipediaを読んでいると、「ムーミン」という名前に
なったいきさつ?のようなことが書かれてあった。

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ムーミン(以下、Wikipediaより抜粋)

トーベ・ヤンソンが初めてムーミンらしきものを描いたのは、
10代の頃に次弟と口喧嘩をして負けた時に、悔し紛れに
トイレの壁に描いたもので、そのムーミンらしき姿に
(SNORK:スノーク;とても見にくい生物)と書いたもの
であった。
トーベ・ヤンソンがムーミントロールの原型らしきものを
公に最初に描いたのは政治風刺雑誌「ガルム」誌上であり、
当時は画中の隅の方にいる小さな目立たないキャラクターに
過ぎなかった。
元々北欧では、トロールは人間にとって気味の悪い生き物で
あるとされており、トーベは勉強のために叔父の家に下宿
したが、夜中に勉強中に冷蔵庫から盗み食いを繰り返して
いたところ、叔父から「夜中に背後から息を吹きかけてくる
トロール」(これがムウーミントロールと言った)の話を
聞かされたという記述がある。
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