第二次世界大戦が始まる直前のイギリス。
遺跡発掘の物語。
私有地で発掘者がいるのに、世紀の発見と聞きつけるやいなや、ドカドカ勝手に入ってくる学者と悪名高き大英博物館。
イギリスの階級社会、権威主義はいつ見ても嫌な感じ満載。
名もなき人の仕事が今を作っている。
いつの時代も名を残した人の影には、それを支えた沢山の功労者がいたことでしょう。
忍び寄る戦争、持病のある未亡人。
死が常に漂う中、過去の記憶を呼び戻す発掘作業は相反するようで、自分たちも確かに死ぬということを思います。
次世代に何を伝え残すか。
子供がいるいない関係なく、未来につなぐこととは。
とても地味ながら静謐な良作。