ぴよぴよ

BLUE/ブルーのぴよぴよのレビュー・感想・評価

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)
3.9
基本ボクシングは苦手です🥊
だって血まみれの殴り合いだから…でも何故か映画はいっぱい観てる。

「ロッキー」「クリード」「ミリオンダラーベイビー」「レイジングブル」「あゝ荒野」「百円の恋」「どついたるねん」…苦手じゃないじゃん😅

何故?懸命に練習して減量し、真剣に殴り合いを続けるボクサー達の姿に惹かれるから?


ボクシング歴が長く、真面目に練習する瓜田=松山ケンイチ。でも努力は報われず、いつも負けてばかり。その真摯で仲間思いの一途さが辛い。勝たせてあげたい。

瓜田の後輩小川=東出昌大は、天才肌のボクサー。チャンピオンも間近とジムも期待してる。でも脳に爆弾を抱え、体はボロボロ。ボクシングセンスは抜群なのに、頭痛に悩まされ、記憶が飛び、呂律が回らなくなり、突然倒れ…危なっかしくて見てられない。

女性にモテたい一心でボクシングを始めた楢崎=柄本時生。最初はヘナチョコだったのに、瓜田の丁寧な指導もあって、徐々に強くなっていく。

ここに小川の彼女千佳=木村文乃が絡んで、三者三様のボクシング漬けの毎日が描かれる。

階段を駆け上がる成功物語じゃない。地味に努力しても報われない寂しさや、実力に恵まれても体がついていかないもどかしさ。それでもボクシングをやめられない男達の葛藤。

負け続けてるのにいつも笑顔の松山ケンイチ。攻めの演技じゃないけど、その静かなもがきが伝わってくる。

グイグイ押すタイプの役東出昌大。着実に演技の幅を広げてるなぁ。そう言えばこの2人「聖の青春」でも共演。将棋界のライバルを演じてたっけ。良いコンビネーションです。

柄本時生が徐々に成長して、ボクサーの顔になっていくところ。木村文乃の残酷な優しさ。それぞれが奏でる思いが愛おしい。ボクシング経験のある吉田恵輔のオリジナルストーリーはグッと現実的でした。


最近公開される邦画はどれもハズレなしで嬉しい!邦画はテレビや動画配信でいいやと思ってた時期もあったけど、今は劇場に観に行きたい作品目白押し!さぁ次は何を観ようかな?💕
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