深すぎて(いい意味で)裏切られた。
「SLEEP」(楽曲およびコンサート)を解き明かす映画でありながら、この映画自体が「SLEEP」として機能している、という唯一無二感。
楽曲やコンサートだけでも とんでもなく興味深々だが、リヒター本人やパートナーとの逸話から、コンサートに参加した観客の語りまで、“一生に一度の経験” 的な深淵さと穏やかなワクワクがハンパない。
この映画を踏まえた上で『SLEEP』を体験・習慣として迎え入れたら、人生観が裏表ひっくり返るほどの可能性を秘めた、稀有な一作。
SLEEPが空前絶後の存在であるがゆえ、後にも先にも こんな映画もないだろうなぁ。