Yukiko

モーリタニアン 黒塗りの記録のYukikoのレビュー・感想・評価

4.2
2022年3月21日
『モーリタニアン 黒塗りの記録』 2021年アメリカ・イギリス制作
監督、ケヴィン・マクドナルド。
他の監督作品に『わたしは生きていける』『消されたヘッド
ライン』『ラストキング・オブ・スコットランド』がある。

2001年。アメリカ同時多発テロ事件から2か月後の11月。
アフリカ北西部、モーリタニア・イスラム共和国。
モハメドゥ・ウルド・スラヒ(タハール・ラヒム)は現地の
警察に連行され、そのままアメリカ政府に捕らえられた。
2005年2月、スラヒはキューバにあるアメリカ軍の
グアンタナモ湾収容キャンプに拘束されていた。
スラヒは起訴も裁判もされないまま、日々尋問を受けつつ、
長期間拘束されている。
アメリカの弁護士ナンシー・ホランダー(ジョディ・
フォスター)は、グアンタナモに行き、スラヒの弁護を
引き受ける。
一方、アメリカ軍からはスチュアート・カウチ中佐
(ベネディクト・カンバーバッチ)が上司から、スラヒの
起訴を要請される。


実在の人物、モハメドゥ・ウルド・スラヒの体験。
開示されたスラヒの供述調書の記録文書は大半が黒塗りで
消されていた。

カウチ中佐が記録文書の開示を求めたが、見られないまま。

9月11日のテロ容疑者を何としてでも断罪するという企み。

14年間、起訴されることもなく収容されていたスラヒ。

驚くストーリー展開。
こういうことが本当にあったんだと知る。

しかし、収容されていたスラヒが英語を覚えたのは偉いね。
他の収容者からのアドバイス、本で覚えろの一言で、
看守の話し言葉で覚えていきだしたところを方向転換。
英語で手記を書き、英語で喋ろうとする。

見応えありました。
リアルな内容。
出演者も皆、リアルな演技。
ジョディ・フォスターさんが弁護士役にピッタリ。
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