modernboy

竜とそばかすの姫のmodernboyのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
4.0
名もなき詩姫の映画。

冒頭からの引き込みが凄い。
Bellの歌う「U」、その歌唱力で一気に世界観にのめり込めます!
このレビューも聴きながら書いてる笑
*アーティスト名Bellでちゃんと出てくる。
 世界観を大切にしてて好感。

歌姫として活躍する描写から現実の落差の描き方が凄く良い。
そこからSNS、インターネット空間だからこその悪さも際立っていた。
過剰なぐらいの誹謗中傷の怖さ、それを感覚的に伝えてくる演出は凄いなと思ったし、改めてSNSにゾッとしたな…。

バーチャル空間を舞台にしたことが功を制していて、アニメの表現力がこれでもか!と前面に押し出されている。凄まじいなと。
Bellの衣装から華が弾けるシーンとか、観ていてパプリカを思い起こさせたな。
デザインの多様性をごった煮みたいな感じ。

*個人的に気になったのは今まで細田さんのキャラクタートーンがありつつ、外国人描写の時は湯浅監督トーンになってて。それこそSNSの怖さは現代版デビルマンと同じような寒気を感じたな…!

ストーリーは突っ込みどころ多いかな?でも、それを言うのはもはや野暮なくらいの疾走感。
はい、ここまで割り切って進める構成だと、これは映画なんだからこれでいいと。むしろそう思えた。
(恐らく低評価になるなら、唯一ストーリーだろうな)

この映画の魅力は何よりも主人公の鈴とBell。その歌唱と平凡なリアル、カリスマなUでのキャラクター力。中村佳穂さんはドンピシャ過ぎた…!

Bellの衣装とか、アンリアレイジの誰かしらが関わってたっていう記事もあったし。力の入れどころが、上手な制作チームだなぁと。

自分は男なので適用出来ないけど、
今の世の中、Youtubeやtiktokで誰でもこうした“歌姫”になれる可能性があるんじゃないか。
そう思いながら観ていると、是非この映画を中高生の子たちに観て欲しくなる。
存分に夢を膨らませてほしい。
どんなことでも、何かを始めてみる“きっかけ”になれる映画だと思う。

追記:Bell?Belle?鈴の英語はBell、映画でもBellだった気がするが、、、Belleが正しい?記憶違いか…
modernboy

modernboy