「1番忘れられない失くし物を教えて」
劇中のラジオから聞こえてくる、この問いかけ。妙に考えてしまった。
結局、数時間かけて思い出したのが、年長の頃にはじめての海外旅行で行ったオーストラリアで失くしたリュックサックのこと。
ホテルに着いたときに失くしたことに気付いた。フロントの係員のネイティブ英語に苦戦する母親を横目に言うに言い出せず、もじもじしていたら「うんち?」と聞かれて、失くしたことを白状した恥ずかしい記憶。
これくらいしかないなんて、平凡な人生だなと映画にまっったく関係ないことを思い出した。
何が言いたいかというと、映画自体に没入するほどではなかったけど、何かしらの思い出を想起させてくれるような世界観はとても好きだった。映像も音楽も編集もかなり好き。
物語を理詰めで考えないで、純粋に人を好きになった気持ちになれれば楽しい映画。
正直、主人公の気持ちに共感できなかったし、相手役の陰キャのイケメンも陰キャすぎて、途中もはやA○じゃねーのというところもあり、ちょっと残念な印象も…。しかも、相手役が最初からわかりやすくイケメンなのも、なんだか映画が女子の方を向いてて、ふーんって感じ。
まあでも、「急がなくても大丈夫、愛はゆっくりやってくる」というキャッチコピーにあるような、すごく優しい世界観の映画だなとは思った。