叡福寺清子

ロックダウンの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

ロックダウン(2021年製作の映画)
3.0
世はまさにコロナ禍.ロックダウンされたロンドンに行き交う人は少なく,自宅に軟禁状態で鬱屈とした生活を余儀なくされる住民達.その中でも最悪な状況にいるのが,パクストンとリンダの夫婦.修復不可なほどに夫婦の関係性が,崩壊した仲での軟禁生活.しかも運送業者に勤務する夫は,ロックダウンで失業状態.一方のリンダさんはロンドン支社のCEOと夫婦間格差が拡大.さらにはパクストンさんはたった一晩の過ちに拘泥し,その事にずっと負い目を感じています.そんな中で実施されるのが,ハロッズの商品輸送.警備もままならないロンドンよりも安全な地にて保管と考えるのは当然の事でしょう.その輸送作業の最中,300万ポンドのダイヤの売買が決まり,その管理責任者がリンダ,運送者がパクストンという偶然の出来事が.どうせ投資目的で中身精査しねぇよねと展示用イミテーションとの交換を目論む二人ですが・・・
と記載すればいかにもクライム・サスペンスっぽいですが,実際は離婚が決定した夫婦のぬったらぬったらしたやり取りに,尺の3/4が消費されます.それが面白ければ問題ないのですが,いかんせん犬も食わないヤツでございますので,程度が知れましょうよ.唯一の収穫は,Tシャツの上からもわかるアン・ハサのおっぱいは柔らかみ,でございます.

途中パクストンさんがエドガー・アラン・ポーという偽名で輸送業を細々と再開いたしますが,誰も偽名と思わないというシーンがございまして,英国人も阿呆が多いって事なんでしょうか.
名前といえば,冒頭で映し出されるハリネズミのクレジットがソニックでございました.でも,そーゆーのはいいから,つまらない夫婦の会話に面白みを持たせてよ.