舞台は昭和後期の広島。喧嘩っ早いが、人々から慕われている父ヤスは、不慮の事故で妻を亡くし、男手ひとつで息子のアキラを育てる事に。周囲の人々に助けられて、時に衝突し、時にすれ違いながらも成長していく親子の絆を描く。
現代ではあまり見られないであろう、地域ぐるみで子どもの成長を見守っていく様子が素敵。その中で描かれる町の住人のエピソードにも感動させられる。
不器用ながらも、アキラに愛情を注ぎながら子育てに励むヤスの姿に胸を打たれる。アキラ自身も、町の皆に育てられて優しい大人に成長していく様子が微笑ましい。
私の地元が本作のロケ地となっていて、「このシーンはあの場所かな」とか、「これはあの場所だな」とか、馴染みのある場所がスクリーンに映し出されるのは感慨深いものがあった。