しらが

ジョン・ウィック:コンセクエンスのしらがのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

裏社会において伝説級の存在ジョン・ウィックが、組織の支配から自由になるため戦うシリーズ最終章。

公開を心待ちにしていた本作。長尺ではあるけど体感時間は一瞬という感じ。
キアヌもさすがに高速格闘はキツそうだけど、一作目から続くガン・フーは健在。
防弾スーツのみで敵陣に突っ込む様はもう完全にフィクションだけど、時代劇の殺陣を見ているようで面白い。
終盤、決闘の舞台に向かう途中のパリ市街での戦闘は圧巻。交通量が多い凱旋門のラウンドアバウトで繰り広げられるカー/ガンアクション、建物内を俯瞰視点で捉えた銃撃戦、寺院手前の階段での立ち回り等、見どころ満載。
前作同様どこかゲーム映像のように感じる部分も多いけれど、上級者のゲームプレイを見ている感覚にもなって悪い気はしない。

本作では舞台のひとつとして大阪が登場するが、しっかりと時間を割いてくれてて嬉しい。何よりキアヌとドニー・イェンと真田広之が同じ作品で共演しているという事実がもうすごい。そこにリナ・サワヤマまでいるという何でもあり感がもう最高。
ドニー演じる盲人ケインの超絶アクションが素晴らしい。わずかな音を拾って確実に敵に弾丸をぶち込み、詠春拳ばりの連打を叩き込む。先端が鋭利な杖を使った攻撃も鮮やか。動きの一つ一つがキレッキレだよね。ほんとすごい。
真田広之演じるコウジは大阪コンチネンタルの支配人というだけあって貫禄が凄まじい。前線で暴れ回る武闘派ぶりにしびれます。

もう一人の新キャラ、賞金のためにジョンを追う「追跡者」のキャラも良い感じ。愛犬との息の合った連携にテンションが上がった。今作でもワンちゃんはあまりひどい目に遭わないので安心して見られます。

邦題にもなっている「コンセクエンス」は劇中で「報い」と表現され、今作の一貫したテーマになっている。ジョン、侯爵、ケイン…様々な人物が自身の行いに対する報いを受けるという表現は大変わかりやすい。ポストクレジットシーンの何とも切ないことよ…。

完結しちゃったロスをしばらく引きずりそうだけど、シリーズ完結編としてできることをやり切ってくれてるので満足度は高い。もう一回は劇場鑑賞しようかな。
しらが

しらが