継

オーソン・ウェルズのフォルスタッフの継のレビュー・感想・評価

4.0
見てください、このパッケージ↗️、こんな鎧よく作ったなって(笑) コレ重過ぎて起きられなくて、二人掛かりで起こしてもらうんです(T∀T)

シェイクスピアが、戯作「ヘンリー四世」で登場させた架空のキャラクター、“フォルスタッフ”。
本作は、BBC『嘆きの王冠』シリーズで言うと「ヘンリー四世」の一・二部と「ヘンリー五世」の序盤に当たり、タイトル通り王様でも王子でもなく、ただの家臣にすぎないフォルスタッフ(オーソン・ウェルズ)が主人公。
そもそも原点のシェイクスピア「ヘンリー四世」がハル皇太子とフォルスタッフを軸に据えたストーリーなので、話自体は同じなんです(笑)。

'65年製のモノクロ。
オーソン・ウェルズはアメリカ生まれですがシェイクスピアが大好きだったようで、本作では監督、主演、脚色、衣装も担当。
元々190㎝の巨漢を詰め物入れて更に膨らませて、もう着ぐるみ⊂(^(工)^)⊃状態。
ジャンヌ・モローが酒場の女役なんですけど、フォルスタッフと抱き合うシーンは顔の大きさが半分くらいしかなくて、食べられちゃいそうでした(笑)。

この人も赤狩りの犠牲者なんでしょうかね?
ヨーロッパ時代の低予算が伺える作りはしかし、才気走ったカメラワークやカットがカッコよくて、主に城内を映す光と影の描写は、折り目正しいシェイクスピア劇を思わすリスペクトを感じさせるものでした。
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