BATI

ストリップダウン&ライズアップ -ありのままの私-のBATIのレビュー・感想・評価

3.4
「私の身体は私のものである。」が貫かれていた。ポールダンスを学ぶ取得していくことで過去の自分の傷を乗り越えていく女性たち。

セミナーな側面が強いと言われるのは分かるし数十人まとめて面倒見る120分のクィア・アイ感は正直あるのだが(よってキレはそれ程ない)、レイプ、リベンジポルノ、宗教/家庭によって女性たちが自分の肉体性を嫌悪するようになっていた過去は正に無間地獄であったろう。

男性性/男性視線から自分の肉体を取り戻し解放するためのポールダンスであることを何度もこのドキュメントは強調する。ポールが目的ではない参加者も多々いるだろうが、ここがキッカケとなり自分自身に気づき赦しをもたらせるのであればそれだけで意味がある。シスヘテロ男性には想像もつかない痛みと慟哭がそこにあった。

最後の海岸のシーンのヴィジュアルが「ミッドサマー」みたいだったのはワザとだろうか。
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