カンパッチー

パーフェクト・ケアのカンパッチーのレビュー・感想・評価

パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)
4.2
正義は勝つ!ではなく勝ったものこそが正しい!という1人も善人が出てこない映画。ロザムンド・パイクの言う通り善人なんて存在しないと思ってしまいますね。

観ながら前半はひたすら主人公やられろーやられろーと願いながら観る映画も珍しいかも…。それでも彼女の肝っ玉のでかさはすさまじく、ロシアン・マフィアのピーター・ティンクレイジにも全く怯まず、いや、圧なら彼女の方がはるかに強いです。いつの間にかやられろーからどういう報復するんだ?とハラハラしながらも彼女を応援しながら観てしまいます。
しかし、まぁ老人を食い物にする人間は結局~な結末とも思えますが、自分には普通すぎてスッキリはしない結末だったかな…まぁ彼女にはこの落とし所しかない結末だとも思いますが。

老人ホームの施設役員たちの笑顔がめっちゃミッドサマーの住民たちのようでなかなかホラーでした。ポリコレを最大限に活かした本作、こういった作品のような使い方なら上手いなと素直に賞賛できるんですけどね。音楽も印象的でしたし、エイザ・ゴンザレスのセクシーなだけじゃない美しさがGoodでした。