うん、確かに2人でやる
仕事じゃなかったかな(笑)
ボーダーラインの脚本で注目を浴び
初監督作のウィンド・リバーで
監督の手腕をも披露した
テイラー・シェリダンの2作目。
原作は未読だけど
山火事と汚職サスペンスという
余り無い組み合わせが新鮮。
なんだけど、やっぱりどこか
混ざり切ってない感じが最後まで
拭なかったかなと言うのが正直な感想。
特に山火事を起こした後の展開は
汚職サスペンスのエッセンスが
抜け落ち、山火事の中での
追跡劇に終始してしまってる。
これは黒幕を出さずに汚職側を
ヒットマン2人のみに代行させて
しまったからだろう。
サスペンス、と称するなら
父親を殺された少年、それを助け
ようとする消防員、その2人を
追いかける殺し屋、に
汚職組織の人間を絡めないと
サスペンスが生まれない気がする。
事の発端を作った当事者だから。
バーンサル演じる警官&サバイバル
教官夫婦も、あくまでも
山火事の中の追跡劇としての
アクセントだ。
しかし妊婦さんであの動きは
ちょっと心配してしまうぞ(笑)
だから単純に追跡劇の色が強く
ちょっと想像してた内容と
違ったなぁーって感じ。
ボーダーラインのサスペンスと
比較すると分かりやすいかと。
ただ、要所要所に見せ場を
持ってくるので追跡劇としては
見応えがある。
映画の冒頭に派手な爆破シーンを
持ってくる辺りはボーダーライン
シリーズと一緒で相変わらず
掴みが上手い。
あと、誰よりも目立っていたのが
ヒットマンの2人。
ベテランと若手の組み合わせ。
何をするか分からない狂気じみた
雰囲気。なのにちょっと詰めが甘い
ところ。そしてブラック企業に
勤める者の哀愁(笑)
脇を固めるキャラクターのはずが
役の肉付けが一番、凝ってるきがした(笑)
顔に結構なヤケドを負ったまま
追跡を続けてる途中で
あぁ・・気を失いそうだ・・
なんてリアルなセリフには
ちょっと笑ってしまった(笑)
言いそうにないキャラだったのに。
アンジーと少年の関係性も
心に傷を負った者同士、という設定の
王道的展開だったので
余計にヒットマン2人に目が
いってしまったかなー。
山火事だけにちょっと消火不良
いや消化不良な惜しい作品。
シェリダン監督、次作も
期待してます!
あ、ボーダーライン3作目を
早く・・(笑)