恭介

デューン 砂の惑星PART2の恭介のレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.2
うん、確かに「帝国の逆襲」だ

というか、スター・ウォーズが
フランク・ハーバートの「DUNE」に
モロ影響を受けているのは
周知の事実だからそう思えるのは
仕方ない。

個人的にはどちらの続編も
前作を上回る完成度を誇っているのも
共通している。

しかし公開に辿り着くまでかなり
長い道のりだったが
原作のSF一大叙事詩の冠に恥じない
重厚なストーリーで
素晴らしい映像美に溢れた作品。

一大叙事詩といえば世界観の構築や
一作目のストーリーをさらに膨らませて
魅せるあたりは
ロード・オブ・ザ・リングの2作目
ふたつの塔にも共通している。

メッセージ、ブレードランナー
そしてデューンと3作連続でSF作品を
発表しているヴィルヌーヴ監督。

徐々にSFテイストが上がっていき
デューンが集大成的な感じがする。
ストーリーの語り口や映像美、そして
物語のアクセントとしての
爆破やアクションの魅せ方が上手く
毎回、全てがまとまった
コース料理のような満足感が
味わえる稀有な監督だ。

何もない砂漠の温かみのある色味や
モノクロに近い闘技場のシーンなど
色彩的にも凝った演出や

サンドワームの巨大感、宇宙船や
施設の爆破シーンなどの高揚感

そしてキャラクターの感情をダイレクトに
伝えるアップ撮影の多用など

随所にヴィルヌーヴ監督の
冴えた演出を感じる事が出来る。

ドラマとSF要素を組み合わせる事に
長けているといえば
個人的にはブレードランナーで
組んだリドリー・スコット監督と
似たような感性なのかなと。

リドリーといえば、彼もほぼ
デューンの監督に決まりかけていたが
色々と諸事情が重なり、結局
ブレードランナーを選んだ過去がある。
最終リンチに白羽の矢が立ったが
当時、リドリーがデューンを監督して
いたらどんな作品になっていたのか・・

ブレードランナーとデューン
リドリーとヴィルヌーヴ
不思議な縁があるもんだなぁ。

ヒーロー映画がちょっと停滞気味に
なってきた劇場興行面でもいきなり
前作の倍のスタートダッシュをみせた
大ヒットなだけに、パート3の
製作はほぼ間違いないだろう。

第二幕の本作の完成度をみせられたら
期待値も上がるというもの。

ほんの一瞬、登場して強烈な
印象を残してくれた
フュリオサ=アニャのキャラクターも
気になる笑

早くても2年・・3年後かなぁー

楽しみに待ってます。
恭介

恭介