ザック

明け方の若者たちのザックのレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
3.8
《街の喧騒と揺れる心》
いわゆる“妄想ツイート“が話題となり、10代から20代の指示を獲得した作家のカツセマサヒコさん。本作は彼のデビュー作『明け方の若者たち』の実写映画化ということなのですが、この情報は全く知りもしなかった私でございます。

東京・明大前で開かれた学生最後の退屈な飲み会。そこで出会った〈彼女〉(演:黒島結菜さん)に恋をした“僕“(演:北村匠海さん)は世界を〈彼女〉で満たすためにいろいろな場所に出かける。一方“こんなハズじゃなかった人生“が次第に“僕“を打ちのめして...。

作品中盤に物語が大きな転換点を迎え、そこから溢れる疑問符が回収されずに終わってしまって少しモヤモヤ。
終わりがくることを分かっていながらなぜ〈彼女〉と付き合って恋してってなったのか...。
ただ、この物語に頻繁に出てくる“明け方“の場面がとても綺麗でどんな人にでもどんな夜を過ごしていても等しく美しい朝はやって来るんだなと思いました。

2022年10本目
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