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ボーはおそれているのxoのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
2.8
結局のところ2回も観たものの、最初の印象が良くなるでも悪くなるでもなく。。
様々な考察を見聞きしたうえで、背景に宗教的な寓意があることは踏まえて見たとしたって、やっぱり理屈では説明がつかない場面が多すぎる。。

現実と虚構が曖昧な世界で起こる奇天烈な出来事の数々。ボーのヴィジョンが狂っていることが前提としてある以上、何が起こったとしても理屈で回収されない余地があるわけで、そのうちどうでもよく思えてきてしまう。。

終盤に明かされる真実にしたって、だとしたら物語に無理が出る部分が多すぎる。。
辻褄が合っていなくたっていいけど、だとしても、これは面白いのか?楽しいのか?って根本的な疑問は残る。。

ボーのビジョンは「悪夢的」とまでは言いづらい。ギャスパー・ノエのClimaxとか、Requiem for Dreamとか、ポランスキーの反撥とかならわかるけど。。珍奇なことが起こり続けるってだけであって、陶酔、トリップさせられるような感覚は抱かされない。

前半1時間のサイコホラーなヴィジョンの数々は面白かった。スラップスティックな展開、アイキャッチーなシーンの連続。
後半にいくほど間延びした印象。森のパートなんか丸々カットして良いと思った。

退屈な作品とは思わないものの、実際のところ、3時間という長さに見合うだけのなにか、教訓的なメッセージなり余韻なり特別な体験なりがあるわけでもなく、、それが一番の問題だと思う。
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