順慶

茜色に焼かれるの順慶のレビュー・感想・評価

茜色に焼かれる(2021年製作の映画)
3.7
映画館で見逃した作品。
社会のルールから悪い方に弾かれてしまった家族。

夫(オダギリジョー)を交通事故で亡くしてから7年後。コロナ禍。
妻の田中良子(尾野真千子)は、中学生の息子純平となんとか暮らしている。

田中良子は演技がうまかった。
つらい日常をなんとかやり過ごしている。「まぁがんばりましょう」で、自分の気持ちを押さえている。
使ったお金が、いちいち画面に出てくる。パートや夜の仕事の時給も。

ある日、良子は居酒屋で感情を爆発させて吐き出す。ちゃんと飲み代が出てくる。生きていくしかない。

店長(永瀬正敏)と純平以外の男は、だいたいクソだった。
花屋の男は、上からの指示とルール。夫の元バンドマンの男は、弱い女に近づく最低だった。

が、そこクソ男たちが典型的すぎた。映画としてわかりやすいのだが、ちょっと気になるほど。
純平の同級生のイジメる奴らも、ケイと同棲している男も、良子と同級生のあの男も。

純平がトップのトップを目指していると知った良子の晴れやかな感じがとても印象的だった。
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