たき

サンティネルのたきのレビュー・感想・評価

サンティネル(2021年製作の映画)
2.5
「サンティネル」を観る。

ネトフリオリジナル。オルガ・キュリレンコ目当てで観ました。

レイプされた妹さんの復讐に燃えるお姉さんを描いた物語…のような気がするけれど、なんか、たぶん妹さんの復讐ではないような気がするのですね。

冒頭の自爆テロを含む、この世の不条理そのものに対する復讐をしたかったのだろうかと。
妹さんの事件はトリガーにすぎないというか、嫌な言い方をすればもやもやする行き場のない感情を爆発させるにはちょうどいい免罪符だったのではないかと。

心の赴くままに、怒りを解放できたらどんなに楽かと思うときはあります。
多々あります。
けど悲しいかな、そんなことしたって、得られるのは一時の快楽のみで、妹さんと年老いた母をおいてあなたはいったいどうするのか。

PTSDって、いわばそのひとのやさしさと良心の現れなのにね。
不条理を不条理で迎え撃っても、そこには不条理しか残らない。
冒頭、息子を自爆させたテロリストとなんら変わりがない。

反面教師モノとしては完璧なロジックですし、オルガ・キュリレンコがとにかく無双はしてくれるのですが、ぶっちゃけおもしろくない。
テーマは好きなんですが、ストーリーラインもシンプルなのに、なにがハマらなかったんだろう…?
テンポが悪いから?
たき

たき