たつやん

ただ空高く舞えのたつやんのネタバレレビュー・内容・結末

ただ空高く舞え(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

 やっぱインド映画は良いわ…。新宿の映画館のみ上映されており、他に配信等もされていないようで楽しみに見てきました。

 富裕層ご用達の飛行機事業に乗り出し、それまで時間をかけて電車に乗って長距離を進まざるを得なかった貧困層の人たちにも格安で飛行機に乗せたいと奮闘する主人公の物語。既得権益層からの妨害に立ち向かう熱いストーリーでもあり、家族愛、隣人愛などを描いた暖かいストーリーでもあり…。と、超王道ストーリーを歌とダンスを交えながら楽しく魅せてくれるとても良い映画でした。

 父を亡くした経験から他人と(妻でさえ)距離を置き一人で頑張ろうとする主人公に対し、時間をかけて皆が歩み寄っていく、物語の進め方はとても気持ちよく、主人公が勇気を振り絞って妻に「資金を貸してほしい」と頼むシーンに胸が熱くなります。特に村のみんなが資金を出し合うシーンはさながら「素晴らしき哉!人生」のラストシーンのようで、泣いちゃいました。
 「俺らは荷車を引く運命だけど、子供達には空を飛ばせよう」「大空を支配するタカ挑めば勝てないが、スズメにはスズメの戦い方がある」等、印象に残るセリフもたくさんある。心に残る映画体験でした。なお、飛行機を扱っているので事故シーン等もあるのですが、特に胴体着陸のシーンは時節柄ドキッとしてしまったり…。
たつやん

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