グラビティボルト

バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版のグラビティボルトのレビュー・感想・評価

2.8
う、西谷弘、まさかの不発。
クライマックスの地震のヤケクソさには驚いたが、基本的に前の場面の会話を不自然に中断して種明かしで提示する説明的な編集で手一杯な印象。
ド頭、取り調べ室の編集は別室を同室のように偽装する凝ったアイデアがあって面白かったんだけど、以降は離島のミステリ(真夏の〜)、皮膚に刻印された出自(任侠ヘルパー)、車椅子の女(昼顔)などかつての西谷映画のイメージが何となく羅列するだけでイマイチ機能しない。
黄色いベビーカーとか、結構期待したんだが、「真夏の〜」の赤い傘のような強烈な細部にはならない。
ディーンフジオカ演じる探偵と岩田剛典の助手をやたら別行動にするんだけど、その分説明しなきゃいけない情報が増えるのも辛い。